トロント・ラプターズ(2018-19)
ボックス・ワン,トライアングル・ツー,ウォール(壁)ディフェンス。ウォリアーズに4勝2敗、MVPはカワイ・レナード(球団初優勝)
2019年のラプターズは、ウォリアーズを4勝2敗で破り、カナダの球団として初めてNBAを制した。ファイナルMVPはカワイ・レナード。ナース監督は、NBAではほとんど見られないゾーンとマンツーマンの混合守備を大舞台で使い、話題を集めた。カワイ・レナードはスパーズ時代の2014年に続き、2度目のファイナルMVPとなった。レナードを中心に、守備力の高い選手をそろえたチームである。
代表例が第2戦の終盤に使ったボックス・ワンだ。フレッド・バンブリートがカリーにコート全体で張り付き、残りの4人はトップに2人、ベースライン側に2人の箱形ゾーンを作った。トンプソンらが負傷で欠け、シュートの得意な選手が少なかったウォリアーズは、守備が開けた3ポイントを外し続けた。この守備を敷いてから、カリーは試合終了までシュートを打てなかった。カンファレンス決勝では、ドライブするヤニスに対して全員がペイントに集まる「壁」でも対抗している。
ボックス・ワンは、相手のシューターが一人に限られる時に効く。相手の誰が打てて誰が打てないかを見極め、打てない選手にあえて打たせるという考え方である。ゾーンを含む変則守備は、条件がそろえばトップレベルでも通用することを示した。ただし相手に複数の確かなシューターがいれば、空いた選手に打たれて逆効果になる。採用する前に、相手の人員と状態を見極めることが前提になる。
ここから学べること
- エース一人を消して他の選手に打たせる
- 変則守備は相手の人員を見て使う
- ドライブ型のエースには壁で対抗する
この実例に出てくる戦術:ボックス・ワン、トライアングル・ツー、ゾーンディフェンス
チームデータ
- 大会
- NBAファイナル
- 結果
- ウォリアーズに4勝2敗、MVPはカワイ・レナード(球団初優勝)
- 監督
- ニック・ナース
- 主な選手
- カワイ・レナード,カイル・ラウリー,パスカル・シアカム,マルク・ガソル,フレッド・バンブリート
- 戦術
- ボックス・ワン,トライアングル・ツー,ウォール(壁)ディフェンス
参考にした情報
関連記事
一覧NBAファイナル
ミルウォーキー・バックス(2020-21)
ドロップカバレッジ,スイッチの併用,リムプロテクション
サンズに0勝2敗から4勝2敗、MVPはヤニス・アデトクンボ(50年ぶりの優勝)
NBAファイナル
デンバー・ナゲッツ(2022-23)
ハンドオフ,2メンゲーム,ポイントセンター
ヒートに4勝1敗、MVPはニコラ・ヨキッチ(球団初優勝)
NBAファイナル
ボストン・セルティックス(2023-24)
ファイブアウト,3ポイント重視,スイッチディフェンス
64勝18敗。ファイナルでマーベリックスに4勝1敗、MVPはジェイレン・ブラウン