スペイン代表(2006)
チームディフェンス,役割の共有,インサイドの連係。金メダル(決勝でギリシャに70-47)。MVPはパウ・ガソル
2006年の世界選手権は日本で開かれ、さいたまスーパーアリーナでの決勝でスペインがギリシャを70-47で破り、初の世界一になった。準決勝のアルゼンチン戦を75-74で制したものの、エースのパウ・ガソルが左足の骨折で決勝を欠場した。それでもガソルは大会MVPに選ばれている。ギリシャは準決勝でアメリカを101-95で破って勝ち上がっていた。
エース不在の決勝で、スペインはナバーロとガルバホサがともに20点を挙げ、得点源を分け合った。守備ではギリシャに18本のターンオーバーを犯させ、2ポイント成功率32.7%、3ポイント成功率23.8%に抑えている。弟のマルク・ガソルが大型センターのスコルツァニティスへの対応を任され、周りの選手も協力して彼を助けた。大黒柱を欠いても、守備の強度は落ちなかった。
エースを欠いても、役割を共有した守備と複数の得点源があれば大舞台で勝てることを示した例である。この大会に名を連ねたマルク・ガソルやルディ・フェルナンデスは、2019年W杯の優勝メンバーにもなった。日本開催の大会で生まれた名勝負として、日本の読者にもなじみ深い事例だ。エースに頼り切らないチーム作りの大切さを示している。主力の負傷は大会中いつでも起こり得るため、その備えも戦術の一部である。
ここから学べること
- エース不在でも得点源の分散で戦える
- 大型選手への対応はチーム全体で助ける
- 守備で失点を抑えれば大舞台で崩れない
この実例に出てくる戦術:チームディフェンス、ヘルプディフェンス、ポストディフェンス
チームデータ
- 大会
- FIBA世界選手権(日本開催)
- 結果
- 金メダル(決勝でギリシャに70-47)。MVPはパウ・ガソル
- 監督
- ペプ・エルナンデス
- 主な選手
- パウ・ガソル,フアン・カルロス・ナバーロ,ホルヘ・ガルバホサ,ホセ・カルデロン,マルク・ガソル
- 戦術
- チームディフェンス,役割の共有,インサイドの連係
参考にした情報
関連記事
一覧北京五輪
アメリカ代表(リディームチーム)(2008)
継続的な代表強化,役割の受け入れ,守備の姿勢
金メダル(8戦全勝、決勝でスペインに118-107)
FIBAバスケットボールワールドカップ2019(中国)
スペイン代表(2019)
センターのプレーメイク,ベテランの判断力,ガードの守備
金メダル(8戦全勝、決勝でアルゼンチンに95-75)。MVPはリッキー・ルビオ
東京五輪
日本女子代表(2021)
3ポイント重視,スピード,オールコートプレス
銀メダル(準々決勝でベルギー、準決勝でフランスに87-71、決勝でアメリカに75-90)