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AIR/エア(Air)

1984年にナイキが新人マイケル・ジョーダンと契約するまでの舞台裏を描いた伝記ドラマ。

映画

AIR 1984

監督 ベン・アフレック / 脚本 アレックス・コンヴェリー / 出演 マット・デイモン、ベン・アフレック、ヴィオラ・デイヴィス、ジェイソン・ベイトマン、クリス・タッカー

1984年にナイキがNBA入り直前のマイケル・ジョーダンと契約を結ぶまでを描いた伝記ドラマである。監督はベン・アフレック。2023年3月にSXSWで初上映され、米国では4月5日にAmazon Studios(現Amazon MGM Studios)が劇場公開し、5月12日からPrime Videoで配信された。日本では4月7日にワーナー・ブラザース配給で公開。マット・デイモンがソニー・ヴァッカロ、アフレックがフィル・ナイト、ヴィオラ・デイヴィスが母デロリスを演じ、ジェイソン・ベイトマンらが共演する。

当時のナイキはランニングシューズで地位を築いていたが、売上が落ち込み、バスケットボールの分野ではアディダスやコンバースほどの評価を得ていなかったとされる。そこで鍵を握ったのが、大学のコーチと契約して選手にナイキを履かせる仕組みを築いたソニー・ヴァッカロである。映画では、限られた契約予算を複数の新人に分けず、ジョーダン一人に注ぎ込むという賭けが物語の軸となる。検証記事でも、ヴァッカロがジョーダンへの一本化を強く主張した点は史実に沿うと評価されている。

契約は1984年に結ばれ、報道では期間5年・総額250万ドルと紹介されることが多い。ただし契約日を同年10月26日、期間を6年とする資料もあり、細部は情報源によって異なる。最大の特徴は、ジョーダンの名を冠した商品の売上に応じて本人が分け前を受け取る仕組みで、当時の選手契約としては新しいものだった。代理人デビッド・フォークは他社の提示額をてこに条件を引き上げ、「エア・ジョーダン」の名付け親ともされる。映画は母デロリスがこの歩合を求める場面を山場に置くが、ローリングストーン誌はこれを創作だと指摘する。

映画は史実を劇的に再構成しており、複数のメディアが相違点を挙げている。ヴァッカロがジョーダン家を予告なく訪ねる場面は実際にはなかったとされ、プレゼンでの熱のこもった独白も、現実にはハイライト映像を中心にした売り込みだったという。フォークがナイキとの契約を阻もうとする人物として描かれた点にも異論がある。ジョーダン本人は顔を映さず台詞も最小限という演出で登場する。本人は製作に関わっていないが、事前に企画を了承し、母役にデイヴィスを推すなど脚本への要望を伝えたと報じられている。

エア・ジョーダンの初代モデルは1985年に一般発売され、ナイキが掲げた3年で300万ドルという目標を初年度で大きく上回った。初年度の売上額は資料により1億ドル超から1億2600万ドルまで幅がある。1997年にはジョーダン・ブランドが独立したブランドとして始動し、ナイキの中核事業に育った。ナイキの決算資料によると、2025年5月期のジョーダン・ブランド売上高は72億7000万ドルで、前期の87億100万ドルから16%減少した。映画は、一人の新人との契約がスポーツ用品産業の姿を変えた原点を描いた作品である。

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作品データ

種別
映画
公開・放送
2023年
スタッフ・出演
監督 ベン・アフレック / 脚本 アレックス・コンヴェリー / 出演 マット・デイモン、ベン・アフレック、ヴィオラ・デイヴィス、ジェイソン・ベイトマン、クリス・タッカー

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